自分がそういう事が出来る人間だとは思っていませんでした。

 嫁や子供と過ごす週末、業務に追われる平日、
憂さ晴らしの接待や友人との交流。これらで、
自分の世界は満たされているとそう思っていたから。

 きっかけは、たまたま開催された社の飲み会でした。
私の仕事はいわゆる物流系倉庫の作業です。
毎日の業務では派遣さんやアルバイトと同じ商品を手に取り、
入庫、検品、ピッキング、梱包、出荷という業務を管理、統括指揮していきます。

その日の飲み会は繁忙期の区切りを労うもので、
入職者は雇用形態や立場に関わらず参加出来るという形式のものでした。

 社では直接のアルバイト採用を行っているので、
毎日入れ替わる派遣さんに比べると私のような立場の人間は、
アルバイトとの接点は大いにあり、彼ら彼女らには仕事上、
助けられているので、親交も割りと深くあります。

ですので、その席でも社員グループの中、アルバイトである、まいちゃん(仮名)も
私の席の近くで飲んでたわいもない会話をしていたんです。

宴もたけなわということで、1次回はお開きとなり、店を後にしたところで
帰宅方向が同じく、まいちゃんと駅までを共に歩き、2人だけでの2次回に話が決まりました。

 当日は嫁、子供もいましたが、決まってこの時期は飲み会が続く事もあり、
帰宅の時間が遅くなる事は了承されていたし、まいちゃんと2人で飲むことも
この日が初めてではなかったので、そういう意味では全くの無警戒な心情でした。

 彼女は当時、フリーターの25歳。
前職が派遣社員で内装建材を扱う会社で事務員を勤めていたところ、
契約期間の満了時に所属営業所の閉店、業務縮小の煽りを受けて退社したらしく、
地方出身者の彼女は社員登用制度のある当社にアルバイト入社という形で入ってきました。
因みに顔は麻生久美子に似ていて、無口だが男性受けがいい、美人さんです。

 時間もまだ、21時を回ったばかりなので、あまり食事も取れずにいたのもあり、
料理をメインにした2次回という形で、2人楽しく飲んでました。

 話は進んで、恋愛相談になりました。
どうやら最近、同棲していた彼氏と別れたらしい。
私は、普段から下ネタに取れるような冗談を言ったりする方でしたし、
その時も何の気なしに話してましたが、まさかこんな展開になるとは思っていませんでした。

 『SEXはスポーツみたいじゃない?』て、
まあ、下心がない発言というのは嘘になりますが、少し困った顔がみたいくらいだったんです。
 彼女の答えは『私もそう思うから、割りきれます。』
ちょっとそそられちゃって、さらに聞いちゃったんです。
『対象にオレは入るかな?』

 あとは、そのままホテルへ行って、お決まりのパターンです。
 嫁には同僚の家に泊まる了承を得て、
若干の後ろめたさから危ない一夜のスリルが、作用したのか、
その日のSEXは、たまたなく気持ち良かったです。
 
ただ、関係はこれまで。
気持ちが移る、移られる前にこれまで。ってお互い大人な割り切りでした。